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米FDA 初の天然痘治療薬TPOXXを承認 バイオテロ対策で

公開日時 2018/07/20 03:50

米食品医薬品局(FDA)は7月13日、米SIGA Technologies Inc社(本社:ニューヨーク州ニューヨーク市)の天然痘を適応とした初めての治療薬TPOXX(tecovirimat)を承認した。

天然痘については、WHO(世界保健機関)が1980年に根絶宣言を行っているが、バイオテロに使用される可能性があることから、SIGA社と米HHS(保健福祉省)傘下のバイオメディカル先進研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority)が共同開発した。TPOXXは、天然痘ウイルス(バリオラウイルス)に対する抗ウイルス剤で、経口剤である。

FDAのScott Gottlib長官は、「連邦議会は、バイオテロのリスクを回避するために武器として使用される病原体を防ぐような対応策をまとめ、それを承認する手段を取ってきた。本日の承認は、このような取り組みにおける重要なマイルストーンである。この新規治療法は、天然痘が生物兵器として使用されないようにする新たな選択肢を提供してくれた」と承認を歓迎した。

そのうえで、同剤が、テロに対する新規優先審査指定制度(物質による脅威に対する医学的対応策:Material Threat Medical Countermeasures=MTMC)第1号製品となったことに言及、「本日の承認は、FDAがいかなる公衆衛生上の危機に対しても時宜を得た安全かつ有効な製品で対応する準備に余念がないことを示すものである」とテロへの対応に自信を示した。

なお、MTMCは、「21世紀の治療法」(21st Century Cure Act)成立に伴って施行されたが、特定のABC(核・生物・化学)兵器による攻撃の損傷への治療・予防を目的とした医療製品に対する開発インセンティブをバウチャーの形で企業に与える制度である。

SIGA社のPhil Gomez CEOは、「TPOXXは、官民パートナーシップがパートナーと使命を共有しているときにうまく行った好例である」と述べたうえで、「TPOXXのFDAの承認は、SIGA社と米政府BRADAとの共有ゴールをクリアしたものだ」と話した。

 

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