IQVIA予測 日本市場、今後5年間の年平均成長率0%~マイナス3%に
公開日時 2018/03/15 03:53
IQVIAは3月14日、最新のグローバル市場予測を発表し、日本市場の2018年~22年の今後5年間の年平均成長率は0%~マイナス3%になると分析した。
文末の関連ファイルに、世界の主な医薬品市場の22年市場規模予測と年平均成長率の一覧表を掲載しました(3月15日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。
この予測は、各国の環境分析(GDP、インフレ、人口動態、為替レート、政府の状況など)とヘルスケア状況分析(医療政策、市場規模、ヘルスケア構造、薬価制度など)をもとにしている。日本の市場予測に対する背景や理由は明らかにしていないが、新薬創出等加算の見直しや長期収載品の一層の薬価引下げを行う薬価制度抜本改革も、今回の横ばいからマイナス成長との予測に影響を与えたといえそうだ。
同社の分析によると、医療先進国の中では日本だけが唯一、マイナス成長となる可能性がある。日本に次いで低成長となる見込みなのがフランスで、今後5年間の年平均成長率は0~プラス3%と分析している。
■世界3位は変わらず
日本市場の22年の市場規模は850億ドル~890億ドルと予測している。ただ、世界における日本の市場規模ランキングは、1位の米国、2位の中国に次ぐ世界3位はこれまでと変わらない。
全世界の22年の市場規模は1兆4000億ドル超となり、18年から5年間の年平均成長率はプラス3~6%と分析している。米国市場は22年に5850億ドル~6150億ドル、5年間の年平均成長率はプラス4~7%。米国市場の過半を占めるスペシャルティ医薬品の成長がけん引役となる。中国市場は同1450億ドル~1750億ドル、プラス5~8%と分析している。
日本市場の対米比率(米国市場を100%とした場合の日本の比率)は、12年が24%、17年が18%、22年は13%――と右肩下がり。一方、中国市場は12年が24%、17年が26%、22年が28%と着実に存在感を高めている。