がんゲノムが拓く新たな時代合致した体制構築を承認審査、薬剤師の役割も変化地球規模で集積された遺伝子検査の結果を人工知能（AI）がディープラーニングすることで、患者一人ひとりに応じた最適な治療方法を見出すことができる――。ゲノム解析技術がいま、がん治療を大きく変えようとしている。こうしたゲノム情報を用いた診断精度の向上は、これからの新薬開発や体外診断薬の品質保証、さらには医師や薬剤師など医療従事者の行動やマインドをも変容させようとしている。厚生労働省医薬・生活衛生局の中井清人医療機器審査管理課長は、「がんゲノム医療は、これまでになかった概念だ。新たな時代に入る中で、実現化に向けて新たな体制を構築していく必要がある」と語る。この課題を所管する中井課長に、ゲノム医療にかかわる施策の方向性と課題につ...