ノバルティス JAK阻害薬ジャカビ 新剤形の10mg錠を発売
公開日時 2017/06/05 03:50
ノバルティスファーマはこのほど、骨髄線維症や真性多血症の治療薬ジャカビ錠(一般名:ルキソリチニブリン酸塩)の新剤形となる10mg錠を5月31日に新発売したと発表した。同社は、既存の5mg錠に今回の新剤形を加えることで、「骨髄線維症および真性多血症の患者さんの長期にわたる服薬の負担を軽減し、さらなるアドヒアランス向上に貢献していく」としている。
10mg錠の薬価は7413.60円。5月31日に薬価収載され、即日発売した。
ジャカビはヤヌスキナーゼ(JAK)と呼ばれる酵素を阻害する働きを持つJAK阻害薬。JAK経路を阻害することで骨髄線維症や真性多血症によるQOL低下の主な原因となる脾腫や諸症状を改善する。
ジャカビの用法・用量は、骨髄線維症の場合は1日2回、12時間毎を目安に経口投与し、1回5mg~25mgの範囲で患者の状態により適宜増減して用いる。真性多血症の場合は1回10mgを開始用量に、1日2回、12時間毎を目安に経口投与し、患者の状態により適宜増減するが、1回25mg1日2回を超えないようにして用いる。
骨髄線維症は、造血組織である骨髄が線維化することで正常な血液の産生が妨げられる血液がんのこと。真性多血症は主に血液中の赤血球が増加する血液疾患で、血栓リスクが高まることで脳卒中や心臓発作といった重篤な心血管系の合併症を引き起こすほか、予後不良な骨髄線維症や骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病などに進展することが懸念されている。