武田テバファーマは５月15日から早期退職者の募集を始めた。薬価の毎年改定や、市場の５～６割のシェアを獲得するオーソライズド・ジェネリック（AG）の本格参入といった市場環境の急激な変化によって、GE事業の収益性が悪化していくと判断。テバグループのグローバルの研究開発機能や原薬調達、生産機能を活かしたローコストオペレーションの実現・徹底に向け、スピード感を持って組織を再構築することにした。

松森社長は４月21日の本誌インタビューの中で、「組織も人材も基本的に筋肉体質にする」と述べ、５月に早期退職者を募集する意向を示していた。

早期退職者は人数を定めず募集する。この理由について同社広報部は本誌取材に、コストカットが目的ではなく、グローバルの機能を活かせる組織にスピード感を持って再構築するため、と説明した。

募集対象者は35歳以上の正社員で、同社子会社で主に長期収載品事業を展開する武田テバ薬品は対象外。同制度を用いた退職希望の社員は手あげの上、会社承認のプロセスを踏む必要がある。募集期間は５月15日～26日。退職日は９月末日付け。