ファイザー アナフィラキシー補助治療薬エピペン注射液0.3mgを自主回収 クラスI
公開日時 2017/03/14 03:51
ファイザーは3月13日、蜂毒、食物、薬剤などに起因するアナフィラキシー反応に対して使用するアナフィラキシー補助治療薬エピペン注射液0.3mgの一部製品を自主回収すると発表した。これまでに健康被害の報告はないが、クラス分類は、重篤な健康被害または死亡の原因となり得る状況を指す「クラスI」。自主回収の理由は、一部製品に作動不良の可能性が生じたため。
日本でも出荷されているロットの製品で、海外で正常に接種できなかったとの報告が2件あった。現時点では日本で同様の報告はないが、日本でもこの製品の使用時に正常に作動しないおそれがあるため、「万全を期して自主回収することにした」としている。
原因を調査したところ、医薬品注入器の部品の製造時に成形不良が発生したことがわかったという。この成形不良の部品を使用した製品は1ロット(8万1694本)で、日本では5974本を2016年1月28日~3月24日に出荷した。製造番号は「PS00019A」、使用期限は17年4月(末日)。
回収にあたり患者や医療関係者から問い合わせを受ける専用ダイヤル「エピペン回収特設窓口」を開設した。電話番号は0120-665-766、受付時間は平日9時~17時30分。
エピペンを正常に接種できない場合には、患者に必要量のアドレナリンが投与できずアナフィラキシーの症状が悪化するなど、重篤な健康被害が発生する可能性がある。