第一三共 抗RANKL抗体プラリア皮下注 関節リウマチの効能追加を国内申請
公開日時 2016/09/26 03:51
第一三共は9月23日、抗RANKL抗体プラリア皮下注60mgシリンジ(一般名:デノスマブ(遺伝子組換え))について、日本で関節リウマチの効能追加を申請したと発表した。申請は同日付。同社は17年度中の承認取得を目指している。適応を持つ骨粗鬆症では6か月に1回投与で用いるが、関節リウマチの用法・用量について同社広報部は、「PMDAと相談して、最終的に決定する」としている。
今回の効能追加申請にあたり同社は、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)治療中の関節リウマチ患者を対象とした無作為化、二重盲検、プラセボ対照の国内フェーズ3試験を実施した。その際の用法・用量は、「60mgを6か月に1回または3か月に1回皮下投与する」というもの。12か月間皮下投与した時の関節破壊の進展抑制効果をプラセボと比較検討した。同社が3月末に発表した資料では、同試験において、「デノスマブは優れた関節の構造的損傷の防止効果を示した」としている。
同剤はヒトモノクローナル抗体で、破骨細胞の形成、機能及び生存に必須のタンパク質であるRANKLリガンドを標的とする世界初の抗体製剤。第一三共は、同剤を創製した米アムジェン社から国内の開発・販売権を07年に取得し、60mg製剤は13年6月から骨粗鬆症治療薬プラリア皮下注として販売している。また、120mg製剤は12年4月から多発性骨髄腫・固形がん骨転移による骨病変の治療薬ランマーク皮下注として販売し、14年5月に骨巨細胞腫の一変承認も取得している。