進行・再発胃がん薬サイラムザ 安全性は一定評価、有効性は「まだわからず」
公開日時 2016/07/31 00:00
パクリタキセル併用療法の患者像「PS0、1」「75歳未満」が多く2014年時点で日本人の部位別がん死亡者数(厚労省人口動態統計)で3番目に多い胃がんでは、手術による切除不能症例は抗がん剤による化学療法が行われる。日本胃癌学会の胃癌治療ガイドラインでは、化学療法について一次治療はHER2陽性ならばシスプラチン+カペシタビン+トラスツズマブ、HER2陰性ならばS-1+シスプラチン、二次治療ではHER2にかかわらず塩酸イリノテカン、パクリタキセル、ドセタキセルいずれかの単剤療法を推奨しているが、患者数の多い胃がんでは選択肢が多いとは言えない。そのようななかで15年6月、治癒切除不能な進行・再発胃がん治療薬としてサイラムザ(一般名・ラムシルマブ、日本イーライリリー)が登場した。がんの増殖・転移を促す...