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小野・15年度業績 18%増収 16年度はオプジーボ1000億円増見込む

公開日時 2016/05/12 03:50

小野薬品が5月11日に発表した2016年3月期(15年度)決算は、非小細胞肺がんに適応拡大したがん免疫療法薬オプジーボの売上が200億円近く増えたことが大きく寄与し売上高は18.1%増、営業利益は倍増の106.2%増と大幅な増収増益となった。16年度はオプジーボの1000億円増を見込み、会社全体の売上規模は2590億円になる見通し。がん領域については、現在承認申請中のオプジーボの腎細胞がんの適応追加、多発性骨髄腫治療薬カルフィルゾミブの承認も見込んで約180人のがん専門MRを配置し、適正使用の徹底、販促に取り組む。

売上高は18.1%増の1603億円。オプジーボの売上が186億円増加し、212億円となったことが増収に大きく寄与。ほか、現在同社で最も売上の多いDPP-4阻害薬グラクティブ、骨粗鬆症治療薬リカルボン、悪心・嘔吐治療薬イメンド/プロイメンド、関節リウマチに用いる生物製剤オレンシア、認知症に用いる貼付剤リバスタッチなどの新薬の成長も寄与し、成長を支えた。がん領域の強化のため100人以上のキャリア採用を進めることによる人件費の増加はあったものの、増収効果などで営業利益は倍増の106.2%と305億円を計上した。

SGLT2阻害薬フォシーガ 16年度売上100億円目指す

16年度には、主に非小細胞肺がん患者への使用拡大でオプジーボの売上が1260億円に達すると見込むほか、オレンシア、リバスタッチのほか、SGLT2阻害薬フォシーガも倍以上(134.0%増)の100億円を計画。その結果として売上高は61.6%増の2590億円、営業利益は137.6%増の725億円となる見通し。

相良暁社長は会見で、売上高が2500億円規模の企業体になることについての感想を問われ、一定の研究開発投資をし続けるにはまだ十分ではないとし「新薬メーカーとしてやっていくための規模、基盤をつくるプロセスにあると思っている」と話した。

【15年度連結業績(前年同期比) 16年度予想(前年同期比)】 

売上高  1602億8400万円(18.1%増)2590億円(61.6%増)
営業利益  305億0700万円(106.2%増)725億円(137.6%増)
純利益  249億7900万円(92.5%増)558億円(123.4%増)

【15年度の主要製品売上高(前年同期実績)16年度予想、億円】
グラクティブ 314(308)295
オパルモン 227(248)175
オプジーボ点滴静注 212(25)1260
リカルボン 113(103)115
イメンド/プロイメンド 95(86)100
オノンカプセル 90(102)65
オレンシア皮下注 80(41)100
リバスタッチパッチ 78(68)90
オノアクト点滴静注用 57(47)65
オノンドライシロップ 56(58)45
フオイパン 52(61)40
ステーブラ 52(53)50
フォシーガ 43(15)100
キネダック 41(48)30
注射用エラスポール 17(27)10
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