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EMA がん臨床試験での患者報告の活用ガイダンス発行

公開日時 2016/04/27 03:50

欧州医薬品庁(EMA)は4月24日、抗がん剤の臨床試験における患者によるアウトカム報告の活用に関する新たな製薬企業向けガイダンスを発行した。患者報告アウトカムデータをどのように抗がん剤臨床試験に組み入れるかについての指針となっているのが特徴となっている。

ガイダンスは、患者アウトカム報告の選択や適用など特定のアプローチについての指針ではない。抗がん剤臨床開発へ患者報告アウトカムとHQOL(健康関連生活の質)を組み込みことの推奨や患者報告アウトカム試験の設計、実施および結果分析についての勧告などを示した。

2013年7月に改定された抗がん剤製品における臨床評価についてのガイドラインの付録となるもので、EMAヒト医薬品委員会(CHMP)とCHMP腫瘍作業部会(ONCWP)が共同で、がん患者によるがんや治療薬に対する医療現場での意見や見解を抗がん剤のリスク・ベネフィットの評価にフィードバックする重要性を考慮して作成した。

患者報告アウトカムは、疾患および治療について患者が経験した直接の報告全てを含める。患者は、QOL、症状、治療アドヒアランスおよび治療への満足度について報告できる。当然ながら、疾病の期間中および治療中のQOLはそれぞれ個人的見解であり、患者個人によって異なるが、EMAは、すでに確立した方法を用いることでそれの把握は可能としている。

EMAは、患者報告アウトカムとHQOLが抗がん剤の有効性を示す指標を補うもので、患者のポジティブなあるいはネガティブな経験に関する情報双方を提供するものであるとしている。

 

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