東邦HD 音声で訪問看護記録に入力 業務支援端末を開発・発売へ 地域包括ケアのニーズ受け
公開日時 2016/03/28 03:51
東邦ホールディングス(HD)は3月25日、在宅訪問活動に関する計画書や記録書などに音声で入力できる訪問看護師向け業務支援端末「エニフナース」を東邦薬品から4月1日に発売すると発表した。国が進める地域包括ケアでは、訪問看護師の業務軽減を図る必要性が高いと判断し、開発した。
音声入力は同社独自の音声認識辞書により可能にしたほか、褥瘡評価機能や写真の添付ができる同社独自の訪問看護記録システム、リアルタイムに情報共有ができるSNS機能、医薬品・医療材料検索、栄養・食のサポート等の情報提供機能を備える。端末はNTTドコモAQUOS PAD SH-05G(シャープ製、216g)を採用。1台月額9000円(税抜、端末使用料、通信料含む)で、初年度に3000契約を目指す。
音声認識辞書は、同社がコールセンターや音声認識薬歴作成支援システムなどで培ってた音声認識技術を活用して、訪問看護師向けに開発したもの。
同社では、国が進める地域包括ケアの構築への貢献に向けて在宅医療の課題を調査してきた。在宅関連職種の中で、特に訪問看護師はニーズが高まる一方、処置、医薬品、医療材料の手配など多岐にわたり、記録等の作成の負担が大きいことが分かり、端末を開発した。同社は「さらに医師のカルテ入力やリハビリテーションに携わる専門職の記録書・報告書の作成等に向けた音声認識辞書の開発も進めていく」とし、今後も地域医療連携や在宅・介護分野への取り組みを進める考え。