ロシュD EGFR T790M変異陽性検出キット承認取得 抗がん剤オシメルチニブのコンパニオン診断薬
公開日時 2016/03/08 03:52
ロシュ・ダイアグノスティックス(ロシュD)は3月7日、現在承認審査中の非小細胞肺がん治療薬オシメルチニブ(アストラゼネカ)のコンパニオン診断薬として「コバス EGFR変異検出キットv2.0」の承認を日本で取得したと発表した。オシメルチニブは、「EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」を効能・効果としており、この診断薬でT790M変異の有無を検出することで、オシメルチニブの適応判定の補助に用いる。
同社は、非小細胞肺がんのうち、EGFR遺伝子変異陽性患者に用いられる分子標的薬の適応判定を補助する検査キットは2014年3月に発売しており、今回承認されたのは、従来の用途に加えたもの。このキットによるEGFR変異の検出は、核酸増幅・検出装置「コバス4800システム z480」を用い、組織から抽出したゲノムDNAから、EGFR T790M変異を含むEGFR遺伝子変異を検出する。
オシメルチニブはタグリッソ錠の製品名で、2月26日の厚労省の薬食審・医薬品第二部会で承認が了承(関連記事はこちら)されており、正式承認の手続きが進められている段階。適切な患者に処方するにはコンパニオン診断薬が必要だった。