サノフィパスツール クロストリジウム・ディフィシルのワクチン フェーズ3開始 院内感染防止
公開日時 2016/01/14 03:50
サノフィはこのほど、サノフィパスツールワクチン事業部が日本で、院内感染原因菌の1つであるクロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)の予防を目的としたワクチンのフェーズ3を開始したと発表した。主な感染源は感染者から排出された芽胞で、環境中にある芽胞が宿主の体内に取り込まれることで伝播するという。腸内で増殖して毒素を放出し、腸管上皮粘膜が障害され、下痢症・腸炎などが起き、再入院や入院期間の延長が必要となるおそれがある。年齢や抗生物質の使用、入院や介護関連施設入所期間の長さに関連して上昇することが知られている。
治験では、ワクチンの感染予防効果を検証するのが目的。20カ国以上の200の医療施設において最大1万5000人の成人を対象として行う国際共同治験の一環で行われるもので、今回日本でも被験者の組み入れが始まった。対象は、過去1年間に入院の経験があり抗生物質の全身投与歴がある、または今後入院予定の50歳以上の患者。これはサノフィ日本法人が1月7日に発表したもの。