武田薬品 前立腺がん・閉経前乳がん治療薬リュープリン 24週持続製剤を発売
公開日時 2015/12/16 03:51
武田薬品は12月15日、前立腺がん、閉経前乳がん治療薬リュープリン(一般名:リュープロレリン酢酸塩)の24週間持続製剤である「リュープリンPRO注射用キット22.5mg」を日本で同日に新発売したと発表した。閉経前乳がん治療薬としては世界初の24週間持続型製剤となる。薬価は10万5039円。中医協資料によると、ピーク時売上は301億円(10年後)。
従来のリュープリンは4週毎、12週毎に投与する。同社は、24週持続製剤による投与回数の減少により、精神的、身体的な負担軽減につながるとしている。
リュープリンは自社創製品。LH-RHアゴニスト(黄体形成ホルモン放出ホルモン誘導体)注射用製剤で、脳下垂体に持続的に作用し、脳下垂体の反応性を低下させることで性ホルモンの産生を抑制する。24週持続製剤は同社独自のマイクロカプセル製剤技術を用いたもので、24週間にわたって持続的に安定した血中濃度を維持する。
同社の岩﨑真人・ジャパンファーマビジネスユニットプレジデントは、「前立腺がん、閉経前乳がん患者のアンメットメディカルニーズは高く、リュープリンを1992年に日本で上市した後も、さらなる持続製剤の研究を行ってきた」とし、「24週間持続製剤は患者の様々な負担の軽減にお役立ていただけるものと確信している」とコメントしている。