ムンディ スペクトラム日本法人を買収 放射性医薬品ゼヴァリンの販売権取得
公開日時 2015/11/20 03:51
ムンディファーマは11月18日、再発または難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫やマントル細胞リンパ腫の治療に用いる放射性医薬品のゼヴァリン静注用(一般名:イブリツモマブ チウキセタン)の製造販売承認を持つ米スペクトラム社の日本法人であるスペクトラム・ファーマシューティカルズ合同会社を買収したと発表した。ムンディは、がん領域に特化した事業を展開していく方針で、今回の買収はその一環となる。
なお、ムンディはスペクトラムとの間で、日本を含むアジアパシフィック、中南米などの地域での同剤の販売権を取得する契約も締結した。
スペクトラム日本法人はムンディの100%子会社となったが、社名を含め存続する。ゼヴァリンの製造販売承認はこれまでと変わらずスペクトラム日本法人が保有し、同剤の販売もこれまでと変わらず富士フイルムRIファーマが行う。
ゼヴァリンは抗がん剤リツキシマブとともに使う。ゼヴァリンにはインジウム(111In)とイットリウム(90Y)があり、インジウムはイットリウムによる治療可否を事前判定するためのもの。イットリウムは抗CD20モノクローナル抗体の腫瘍認識能と、イットリウム90が発する放射線による腫瘍破壊能を併せ持つ。
ムンディは現在、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)治療薬2剤について、日本でフェーズ2試験を行っている。