アッヴィ 進行期パーキンソン病薬レボドパ/カルビドパ配合経腸用液を承認申請
公開日時 2015/11/04 03:50
アッヴィ合同会社はこのほど、進行期パーキンソン病治療薬レボドパ/カルビドパ水和物配合経腸用液(開発コード:ABT-SLV187)を10月23日付で国内承認申請したと発表した。携帯型注入ポンプと外科的に留置したチューブを通して、空腸に直接投与する。具体的な用法・用量は開示していない。承認されれば、パーキンソン病治療における今回の投与経路は初となる。
同社によると、パーキンソン病患者では胃内容の自然排出が遅延し予測不可能となり、このことが経口薬の胃からの排出および小腸での吸収のタイミングに影響を及ぼすと考えられているという。同配合経腸用液の投与によって、ジスキネジア(不随意運動)のない「オン」時間を増加させ、「オフ」時間を減少させることが期待できるとしている。同配合経腸用液は15年6月現在、米国など46か国で承認されている。
パーキンソン病は進行性かつ慢性の運動障害で、振戦、筋固縮、動作緩慢、姿勢反射障害を特徴とする。パーキンソン病の運動症状は脳のドパミン産生細胞が約60~80%消失した時点で見られるようになり、症状は経時的に緩徐に悪化し続ける。根治的治療法は知られていないが、症状の軽減改善に有用な治療法はある。国内患者総数は14万1000人と推定されている。