メルクセローノ 排卵誘発剤ゴナールエフ 日本新薬と共同販促 7月1日から
公開日時 2015/07/02 03:51
メルクセローノと日本新薬は7月1日、メルクセローノが販売している排卵誘発剤・性腺機能障害治療薬ゴナールエフ(一般名・ホリトロピン アルファ)を日本新薬と共同販促する契約を締結したと発表した。日本新薬が同日から情報提供活動を始めた。日本新薬は現在手掛けている月経困難症治療薬ルナベルの情報提供先である産婦人科領域の医療機関のうち、メルクセローノがカバーできていなかった医療機関に対してゴナールエフの情報提供を行う。メルクセローノは「ゴナールエフの訪問施設が増える」とし、これまで以上に不妊に悩むカップルの支援につながるとしている。
メルクセローノは以前から、ゴナールエフの患者への提供機会拡大に向け、産婦人科領域に強みを持つ製薬企業との提携を検討していた。メルクセローノから打診のあった日本新薬は婦人科領域を注力領域のひとつに位置付けており、今回の共同販促を通じて同領域の製品ラインナップの強化にもつながると判断した。
ゴナールエフは遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン製剤。日本では2006年に低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導治療薬として発売し、09年に視床下部-下垂体機能障害または多嚢胞性卵巣症候群に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発の適応を追加した。世界103か国で排卵誘発剤として、また92か国で性腺機能障害治療薬として承認されており、2014年の世界売上は6億2800万ユーロ、前年比7%増となっている。