久光製薬・15年2月期 国内医療用薬売上6%減 主力モーラスの減収影響大きく
公開日時 2015/04/10 03:51
久光製薬は4月8日、2015年2月期(14年度)決算を発表し、国内医療用医薬品事業を指す医薬事業部の売上は903億7900万円、前期比6.1%減だった。がん性疼痛に14年6月、慢性疼痛の適応を追加したフェントステープなど新薬群は2ケタ増収と好調だったが、医薬事業部売上の8割強を占める鎮痛消炎剤モーラス群の減収が響いた。
モーラステープ群の国内売上は692億900万円(前期比8.3%減)、モーラスパップ群は同61億4100万円(11.4%減)で、いずれも14年4月の薬価改定で長期収載品の特例引下げ2%を含め、5%弱の薬価引き下げを受けた。第2世代貼付剤に占めるモーラス群(テープ+パップ)の薬価ベースのシェアは15年2月時点で46.06%、前年同月比で1.6ポイント低下した。
新薬群の国内売上は77億4400万円(18.8%増)。内訳はフェントステープが45億7700万円(16.0%増)、持続性疼痛治療薬ノルスパンテープが20億8700万円(13.8%増)、過活動膀胱治療薬ネオキシテープが9億1300万円(32.3%増)――などとなった。
16年2月期(15年度)の計画をみると、医薬事業部は売上909億円と前期比でほぼ横ばいを目指す。製品別では、モーラステープ群が671億5000万円(前期比3%減)、同パップ群が59億5000万円(3%減)、フェントステープが61億5000万円(34%増)、ノルスパンテープが26億5000万円(27%増)、ネオキシテープが13億5000万円(48%増)――と設定している。
【14年度連結業績(前年度比) 15年度予想】
売上高 1567億4300万円(4.1%増) 1643億円
営業利益 205億2700万円(7.3%増) 274億円
純利益 187億8400万円(12.0%減) 183億円
【主要製品の14年度国内売上(前年度実績) 15年度予想、億円】
モーラステープ群 692.09(754.49) 671.50
モーラスパップ群 61.41(69.35) 59.50
フェントステープ 45.77(39.44) 61.50
ノルスパンテープ 20.87(18.34) 26.50
ネオキシテープ 9.13(6.90) 13.50
アブストラル舌下錠 1.65(0.49) 2.50