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サノフィ・2014年度通期業績 前年度比7.6%減 特許切れの影響厳しく

公開日時 2015/04/03 03:52

サノフィは4月2日、日本法人の2014年度売上高(薬価ベース)は前年度比7.6%減の2935億円だったと発表した。売上をけん引するプラビックスは堅調だったが、大型品の抗アレルギー薬・アレグラ、入眠剤・マイスリー、抗がん剤・タキソテールが特許切れの影響を受け、二桁の減収となったことが響いた。糖尿病治療薬・ランタスも競合品の伸長や経口糖尿病治療薬の市場拡大など、市場競争が激しく、マイナス成長となった。同日都内で開かれた会見で、ファブリス・バスキエラ代表取締役社長は、「日本は、世界から数年遅れてパテントクリフに直面している。大規模な製品が後発品参入に直面する時期にきている」と述べ、組織として「移行期にある」との見方を示した。


売上をけん引するプラビックスは今年6月にも特許切れを迎える。バスキエラ社長は、「もともと予定していたもの」とした上で、日医工と提携し、6月にも原薬、添加物、製造方法・製造場所が同一のオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)が上市される予定であると説明した。プラビックスには今後も注力する方針で、「(AGが)事業で補完的な役割を担う」との見方を示した。すでにアレグラは日医工でAGを発売しており、この経験を活かす考えも示した。


一方で、2015年には次世代新規基礎インスリン製剤U300の承認を見込むほか、メナクトラ筋注、スクエアキッズ皮下注シリンジの2つの新規ワクチンの販売も開始する。今後5年以内に上市を見込む製品としては、高コレステロール血症治療薬の抗PSCK9抗体・alirocumabやアトピー性皮膚炎、喘息治療薬・dupilumabなどスペシャリティー領域の製品も数多い。製品ラインアップも、これまでの生活習慣病領域を中心とした製品群からスペシャリティー領域へとシフトすることから、バスキエラ社長は、「将来に向けての準備を行っており、新薬のイノベーションが生まれてきている」と説明。「組織としても、新しいステップに入っていく」と述べた。


同社の主な製品の売上高(売上高100億円超)

プラビックス  1287億8700万円(前年比・+10.3%)
アレグラ    310億4100万円(-34.1%)
マイスリー   250億4600万円(-21.7%)
ランタス    198億2100万円(-1.8%)
タキソテール/ワンタキソテール 161億2400万円(-21.7%)
 

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