日医工 抗血小板薬プラビックスのAGを独占販売 適応症で他社と差別化
公開日時 2015/02/17 03:51
日医工は2月16日、サノフィの抗血小板薬プラビックス(一般名:クロピドグレル)と原薬、添加物、製造方法・製造場所が同一のオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)を独占販売すると発表した。発売時期は6月の予定。日医工が販売するAGは、サノフィ100%子会社でジェネリック事業を行うサノフィ・ゼンティバ社が製造販売承認を取得したクロピドグレル錠25mg「SANIK」と同75mg「SANIK」となる。プラビックスは国内売上トップ製品で、2014年の売上げは薬価ベースで1287億8700万円だった。
先発品プラビックスは物質特許が2013年2月に満了したが、再審査期間(PADを除き14年1月まで)や用途特許などが残っていた。一般的なジェネリック(以下、GE)もAGとともに6月に登場する見込みだが、日医工とサノフィによると、GEは「虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制」のみが適応となる一方、AGはこれに加え、先発品に用途特許が残っている「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群、安定狭心症、陳旧性心筋梗塞」も適応となる許諾を受けている。なお、プラビックスは「末梢動脈疾患(PAD)における血栓・塞栓形成の抑制」の適応も持つが、再審査期間中のためAGも使えない。
サノフィもジェネリックを自社販売している。サノフィが同日に日医工の独占販売に合意した理由は、プラビックスに用途特許などが残っていることに加え、プラビックスとアスピリンとの配合剤コンプラビンも13年12月から発売していることから、「(プラビックス、コンプラビンで構成する)プラビックスファミリーの価値最大化に活動の重点を置くため」(サノフィ広報部)としている。
日医工がAGを手掛けるのは、サノフィの抗アレルギー薬アレグラに続く2剤目となる。日医工のMR数は約280人。
≪おことわり≫
下線部を追記しました。(2月17日15時10分)