セルジーン 多発性骨髄腫治療薬レブラミドで一変申請 未治療患者に適応拡大
公開日時 2015/01/08 03:51
セルジーンは1月7日、抗造血器悪性腫瘍剤レブラミド(一般名:レナリドミド水和物)について、「再発または難治性の多発性骨髄腫」の適応に未治療患者を追加する一部変更承認申請を行ったと発表した。
今回の申請は、未治療の多発性骨髄腫患者を対象とした国際共同第3相臨床試験(P3)や国内P2に基づく。国際共同P3では、メルファランやプレドニゾン、サリドマイドの従来治療に対してレブラミドと低用量デキサメタゾンの継続治療で無増悪生存期間中央値が有意に延長した。国内P2ではレブラミドと低用量デキサメタゾンの治療に9割近い奏効率が示されている。
多発性骨髄腫は、血液細胞の1つである形質細胞ががん化して増殖する血液のがん。近年、プロテアソーム阻害薬のベルケイド(一般名:ボルテゾミブ)やレブラミドが登場し、生存期間が延長してきているが、いまだに再発を繰り返す進行性の難治性疾患とされる。国内の推定患者数は約1万5000 人。
レブラミドは新規免疫調節薬のひとつで、サイトカイン産生調節作用、造血器腫瘍細胞に対する増殖抑制作用および血管新生阻害作用を有する。国内では2010年から発売され、再発または難治性の多発性骨髄腫のほか、5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群の適応を取得している。未治療の多発性骨髄腫の適応については、欧州で2014年2月、米国でも同年4月に承認申請が行われている。