【World Topics】 米国でのエボラ国内感染
公開日時 2014/11/04 03:50
エボラ患者の看護に当たっていた看護師の二次感染が問題になっている米国。その看護師が発熱後に飛行機で移動していたらしいことがわかって大問題になっている。一方で、全米ネットのテレビニュースに、駐車場のサーベイランス・カメラがとらえた映像として、救急車の脇で感染防護服に身を包んだ医療関係者のすぐそばで、何らの防御対策もしていない作業員が医療廃棄物とおぼしきものをバイオハザード処理用の赤いビニールバッグに詰め込む作業をしている映像が流れ、「国内感染対策はどうなっているのか?」と視聴者を震撼させている。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
実態はどうなっているのか?というので報道されたのが下図の感染防御スーツ。エボラ患者のケアにあたっている医療関係者が着用しているもの である。左から右にCDCの推奨レベル順3段階(低い方から高い方へ)との解説記事をニューヨークタイムス紙が写真入りで掲載した。
一番左が最初にCDCが出したガイドラインで「ゴーグル、医療用マスク、手袋(一重)、体は首から両腕を完全に覆うコート丈程度の防水ガウン」との指示であった。ついで2番目は「最初のガイドラインに加えて、防水フードで首から頭を覆い、手袋を二重にして、防水靴を着用」と変更。看護師の感染がおきた病院では、当時このガイドラインをとっていたが、感染が判明した直後に一番右のガイドラインに変更した。3番目のガイドラインでは「東部は完全に密閉されるフードを着用し、ガウンではなく防水スーツで全身を覆い、手袋はいわゆる医療用の薄手ではなく屋外作業などに使用される厚手のゴム手袋を用い、防水靴とスーツの間はテープでシールする」。CDCは今後はボディスーツの着用を義務づける方針だといわれている。