巨大なコダックは消滅したのに、富士フイルムはなぜ生き残れたのか
公開日時 2014/11/01 00:00
情熱的読書人間榎戸誠消滅の危機自分の会社の最主力品の売上高と利益の大部分が消えてしまうという過酷な状況に直面したとき、あなたならどうする?大胆な構造転換で富士フイルムのV字回復を成し遂げた古森(こもり)重隆だけに、その著、『君は、どう生きるのか――心の持ち方で人生は変えられる』(古森重隆著、三笠書房)は圧倒的な説得力で迫ってくる。「私が富士フイルムの社長に就任した2000年以降、写真の世界にデジタル化の大波が一気に押し寄せ、売上の6割、利益の3分の2を稼ぐ主力事業であった一般写真市場、またその中のコア商品であった写真フィルムの売上が10年間で10分の1以下に激減した。まさに、本業消失の危機が富士フイルムを襲ったのである。・・・(私が断行した経営改革によって)富士フイルムは、写真フィルム中心の...