アールテック・ウエノ VAP-1 阻害剤でP1開始 アトピー性皮膚炎や乾癬を想定
公開日時 2014/10/24 03:50
アールテック・ウエノは10月20日、抗炎症作用や免疫調節作用を有するVAP-1 阻害剤(開発コード RTU-1096)の第1相臨床試験を開始したと発表した。アトピー性皮膚炎や乾癬など皮膚科疾患の治療薬を目指す。
VAP-1は血管内皮に存在する膜結合型と血清中に存在する遊離型の2つの型があり、白血球との接着分子の機能や生体内のアミンの解毒作用を有する。アトピー性皮膚炎、乾癬、糖尿病、肥満、動脈硬化、心疾患などで活性増加が見られ、開発薬ではVAP-1の機能を抑制することで病態を改善することが期待されている。
RTU-1096は経口タイプの開発薬。現在のアトピー性皮膚炎や乾癬の治療では、主にステロイドなどの軟膏が用いられ、長期投与による副作用の懸念や毎日塗布する負担があることから、同社は、これら既存治療で残されている課題解決に向けて開発薬が貢献し得るとしている。
アールテック・ウエノは医薬品の研究開発、製造販売を目的に1989年に設立された創薬ベンチャー企業。有効な治療薬のない眼科・皮膚科疾患をターゲットに新薬の開発を行っている。