ロシュD 小細胞肺がんの腫瘍マーカーProGRPを測定する試薬 26日に新発売
公開日時 2014/09/26 03:50
ロシュ・ダイアグノスティックスは9月24日、小細胞肺がんの確定診断の補助に用いられるProGRP(ガストリン放出ペプチド前駆体)を測定する「エクルーシス試薬 ProGRP」を26日に新発売すると発表した。同社の自動分析装置を用いて、30μLという微量検体を18分で測定できるほか、開封後6週間、自動分析装置上で安定性を保てるため検体数の少ない医療機関の検査室にも対応できる。この検体量、測定時間、開封後の安定性を保てる期間はいずれも国内トップクラスとなる。
肺がんの補助診断では複数の腫瘍マーカーを組み合わせることが多い。肺がんが疑われる場合の第1選択腫瘍マーカーはCEA、CYFRA、ProGRP、小細胞肺がんではProGRPとNSEが有用とされる。しかし同社では、CEA、CYFRA、NSEを販売しているが、ProGRPは持っていなかった。今回の新発売によって、同一検体で必要項目を同時に測定できるようになる。
肺がんは日本人の死亡原因のトップで、今後も増加傾向にある。肺がんは大きく2つの組織型に分類されるが、85~90%を占める非小細胞肺がんに対し、10~15%を占める小細胞肺がんではProGRPの陽性率が比較的高く、組織型の鑑別や経過観察を目的とした腫瘍マーカーとしてProGRPが広く利用されている。