大鵬薬品 S-1の肝細胞がんP3で主要評価項目未達
公開日時 2014/07/29 03:50
大鵬薬品は7月25日、胃がんなどに用いる抗がん剤S-1(製品名ティーエスワン)について、進行肝細胞がん患者を対象とした国内第3相臨床試験(P3)で主要評価項目が未達だったことを明らかにした。試験は進行肝細胞がんへの適応拡大を目指して実施された。同社によると、現時点で承認申請の有無については決まっていないという。結果の詳細は関連学会で発表される見込み。
試験には全国58施設が参加し、ソラフェニブによる治療が無効または継続できない患者334人が登録された。プラセボ群に対するS-1投与群での全生存期間の延長の有無を検証したが、両群で統計学的に有意な差は認められなかった。
S-1はテガフールやギメラシル、オテラシルの3化合物による配合剤。胃がんの標準治療薬の位置づけであるほか、大腸がん、非小細胞肺がんなど7つのがん腫で適応を有している。13年に後発医薬品(ジェネリック、GE)が発売された。