がん罹患者数 10年に80万人超 男性は胃がん 女性は乳がんがトップ
公開日時 2014/05/20 03:51
国立がん研究センターのがん対策情報センターはこのほど、「全国がん罹患モニタリング集計」の結果を発表した。2010年に新たにがんと診断された罹患推計数は80.5万人で、09年調査の77.6万人を上回った。内訳を見ると、男性は46.8万人で、胃がんが19%と最も多く、肺がん16%、大腸がん15%、前立腺がん14%の順となった。女性は33.7万人で20%を占めた乳がんがトップで、大腸がん15%、胃がん12%、肺がん10%、子宮がん7%と続いた。
現在、がん診断時の登録は義務化されていないため、調査は任意の協力に基づくものとなっている。同センターは精度基準を満たした県のデータを採用し、集計している。精度基準を満たす県は増加傾向にあるが、09年時点で全人口の55%をカバーする状況にとどまっている。ただ、13年12月に「がん登録推進法」が可決されており、16年以降は医療機関や都道府県の登録事業が義務化される見通しで、将来的にはがん罹患数が推計ではなく実数で把握できるようになる見込み。
なお、同センターはサイト内でがん種別の推計罹患数や罹患率の詳細を公開している。 http://www.ncc.go.jp/jp/cis/index.html