バイエル 手術不能、再発の慢性血栓塞栓性肺高血圧症薬アデムパス発売
公開日時 2014/04/21 03:52
バイエル薬品４月18日、慢性血栓塞栓性肺高血圧症治療薬アデムパス錠(一般名：リオシグアト)を発売したと発表した。この疾患は進行性で、肺血管の血栓により徐々に肺動脈圧が上昇し、右心不全をきたし、生命を脅かす。標準的で治癒の可能性がある治療は外科手術だが、患者の２～４割は手術ができず、最大35％の患者が手術後も再発するという。その場合に使える承認された治療薬はなかった。
患者数は1590人（厚労省研究班調査）。国の特定疾患に指定され、医療費の公費助成がされている。同剤の開発においてはオーファンドラッグに指定され、開発費の助成などを受けている
同剤は0.5mg、1.0mg、2.5mgの３規格。１回1.0mg１日３回投与から開始し、２週間継続して収縮期血圧が95mmHg以上で低血圧症状を示さない場合には、２週間間隔で１回用量を0.5mg ずつ増量する。最高用量は１回2.5mg１日３回まで。
薬価は0.5㎎１錠673.40円、1.0㎎１錠1,346.80円、2.5㎎１錠3,366.90円。薬価算定を行った中医協の資料によると、ピーク10年後の予想販売金額は61.5億円。