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持田 年内に肺動脈性肺高血圧症治療薬と降圧配合剤を発売へ

公開日時 2014/01/28 03:51

持田製薬の持田直幸社長は1月27日に都内で開いた記者懇親会で、肺動脈性肺高血圧症治療薬MD-0701と降圧配合剤AJH801(シルニジピン/バルサルタン配合剤)の2製品について、年内に承認を取得して発売する考えを示した。

4月に実施される薬価制度改革による長期収載品の薬価引き下げルールについては、「影響は大きく、厳しい(年度の)スタートになる」との認識を示したが、これら新製品の新発売のほか、抗うつ薬レクサプロをはじめとする新薬群の伸長、長期収載品の製品価値最大化、バイオ後続品の伸長、がん領域の後発品の製品拡充――と全方位で考えられ得る対策を取っていく姿勢をみせた。

◎子宮内膜症治療薬ディナゲスト スマホアプリの効果大きく

持田社長は懇親会の冒頭にあいさつした。新薬ビジネスに関してはまず世界のSSRI市場でトップシェアのレクサプロに触れ、「抗うつ剤のトップシェアを目指して売上高の早期最大化を図り、大きな柱に育てたい」と語った。続いて子宮内膜症治療薬ディナゲストと尖圭コンジローマ・日光角化症治療薬ベセルナクリームを挙げながら、産婦人科・皮膚科領域の取り組みを強化する方針を示した。医薬営業本部の匂坂圭一本部長によると、ディナゲストは売上100億円が視野に入っているとし、この根拠のひとつに、多くの女性が活用しているスマートフォンアプリによる疾患啓発の手応えをあげた。ディナゲストの13年度の売上計画は79億円。

一方、高脂血症治療薬エパデールと持続性Ca拮抗降圧剤アテレックの主力2剤については、持田社長が、「EBMを活用して製品価値の最大化に向けたさまざまな取り組みを行っていく」と述べた。両剤とも特許が切れている長期収載品だが、両剤の売上合計で同社連結売上の5割を超える。長期収載品の後発品シェアが60%を超えない限り、薬価が追加的に一定率下げられ続ける新ルールが4月に導入されるが、両剤の売上額が大きいだけにプロモーション活動を緩めることはできないと判断したようだ。

◎バイオ後続品、抗がん剤GEで質の高い学術情報を提供


後発品事業については、「製品ラインナップを充実させ、100億円事業に向けて売上を拡大したい」と改めて語った。同社では、13年5月にG-CSF製剤のバイオ後続品「フィルグラスチムBS注シリンジ「モチダ」」を発売したほか、がん領域の後発品の製品拡充を進めている。持田社長は、「バイオ後続品やがん領域の後発品は、きちんとした情報活動が必要であり、当社MRによるきちんとしたディテールができると考えている」と述べ、質の高い学術情報提供ができるようMRに継続的な「高度な教育」を行っていることを紹介した。

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