リリーとBI インスリン製剤ランタスのバイオシミラーを欧州で申請 日本も申請予定
公開日時 2013/07/19 05:00
日本ベーリンガーインゲルハイムと日本イーライリリーはこのほど、1型および2型糖尿病治療薬として開発していた持効型インスリン製剤ランタスのバイオシミラーLY2963016(開発コード、成分名:インスリングラルギン)について、欧州医薬品庁(EMA)に申請し、受理されたと発表した。LY2963016は世界同時開発したもので、米国では年内に申請予定、日本も申請を予定しているものの、時期については検討中としている。両社は2型糖尿病治療薬のDPP-4阻害薬トラゼンタ(成分名:リナグリプチン)を共同販促し、SGLT-2阻害薬Empagliflozinも共同開発している。
グローバルフェーズ3試験(以下、P3)の結果は、現時点では明らかにされていないが、公表されているプロトコルによると、1型および2型糖尿病を対象に、それぞれインスリングラルギンを対照薬として、投与前と投与24週後のHbA1c変化量を評価している。1型糖尿病患者を対象としたP3には、日本をはじめ米国、欧州、中南米から400人が参加した。2型糖尿病患者を対象としたP3では、米国や欧州、中南米、東アジア(韓国、台湾)から606人が登録された。
なお、先発品であるランタスの12年度国内売上は183億3500万円(薬価ベース)で、前年比17.9%増と伸長している。ランタスを手掛けるサノフィや、サノフィと提携する日医工は、現時点では、同製剤のバイオシミラーの開発予定はないとしている。