富山化学 新規マクロライド系抗菌薬ソリスロマイシンの国内権利獲得 米センプラ社から
公開日時 2013/05/15 05:00
富士フイルムグループは5月14日、傘下の富山化学が米国センプラ社から、新規マクロライド系抗菌薬ソリスロマイシンの日本での独占的な開発・製造・販売権を取得したと発表した。5月8日にライセンス契約を締結した。富山化学は経口剤で開発を進め、5年以内の承認申請を目指す。富山化学は契約締結にあたり、「日本においては経口抗菌薬の新薬候補が少なくなる中、新しいマクロライド系抗菌薬に対して高いニーズがある」とコメントした。
ソリスロマイシンはセンプラ社が創製したもので、既販品のマクロライド耐性の肺炎球菌、マイコプラズマに対して強い抗菌活性を示すとともに、比較的高い免疫調整作用(抗炎症作用)を持つ薬剤という。米国でのフェーズ2試験では呼吸器感染症に対する有効性が実証され、昨年末から欧米で市中肺炎患者を対象にフェーズ3試験が行われている。
富山化学は契約一時金として1000万ドルをセンプラ社に支払う。富山化学はペニシリン系、セフェム系、キノロン系の抗菌薬を持ち、ここに今回のマクロライド系抗菌薬を加えることで抗感染症領域の製品ラインナップを充実させる。