12年12月度病院薬剤採用調査 トップはインライタ錠
公開日時 2013/01/24 04:02
ミクス編集部が行った2012年12月度
病院薬剤採用調査によると、トップは腎細胞がん治療薬インライタ錠(一般名:アキシチニブ、ファイザー)。同剤は、腎細胞がんに対する国際共同フェーズ3試験で、国内でも汎用されているソラフェニブを対照として初めて有意な有効性が検証された薬剤。新規性と有効性が評価された。
第2位は、10月に発売された前立腺がん治療薬ゴナックス皮下注用(デカレリクス酢酸塩、アステラス製薬)。腫瘍の増殖を促す男性ホルモンのテストステロンの産生を低下させ、腫瘍の増殖を抑える。テストステロンの産生に関わるGnRH受容体へのGnRHホルモンの結合を阻害するGnRH受容体拮抗薬である点が、従前の治療薬とは異なる。4週に1回投与する。第3位には、他剤に比べた有効性が評価されたCOPD治療薬オンブレス(インダカテロールマレイン酸、ノバルティスファーマ)が入った。
新規処方調査 新規処方トップはオンブレス
医師の
新規処方ランキングでは、COPD治療薬オンブレス(ノバルティスファーマ)と、プロトンポンプ阻害薬ネキシウム(エソメプラゾール、アストラゼネカ)がトップ。第2位には高血圧治療薬アジルバ(アジルサルタン、武田薬品)、抗血栓薬イグザレルト錠(リバーロキサパン、バイエル薬品)、胆汁排泄型のDPP-4阻害薬トラゼンタ(リナグリプチン、日本イーライリリー)が入った。トラゼンタは創製元の日本ベーリンガーインゲルハイムが第3位に入った。
調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答頂いた病院薬剤部から80病院(国公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測をお願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。臨床医についてはMCIとの協力により、内科系医師についてインターネットより回答を得た。