厚労省 都道府県ごとにGE数量シェア目標 次期医療費適正化案で
公開日時 2012/09/14 04:01
厚労省は、13年度からの17年度までの次期5カ年医療費適正化基本方針案で、新たに都道府県ごとにジェネリック(GE)の数量シェアなどの数値目標を盛り込み、GE使用促進策の取り組みを促す方針を示した。政府は、12年度までにGE数量シェアを30%以上としているが、11年度段階で23%程度にとどまっている。都道府県間でも沖縄の36%に対し秋田は19%と約2倍の格差があり、この底上げを図ることで、医療費の伸びを抑制する考えとみられ、実現すれば、医療機関、薬局はよりGEの使用を迫られることになりそうだ。
基本方針案では、GE推進目標については「医療の効率的な提供の推進に関し、都道府県において達成すべき目標に関する事項」の中で提示。「各都道府県においては、後発医薬品の使用促進に係る環境の整備を図る観点から、例えば、都道府県域内における後発医薬品の数量シェアや普及啓発等施策に関する目標を設定することが考えられる」としている。
推進策例としては「医療関係者、医療保険者や都道府県担当者等が参画する、後発医薬品の使用促進に関する協議会」の活用による施策の策定、実施、保険者から患者への「自己負担の差額通知を含めた医療費の通知」などを挙げている。
平均在院日数短縮 地域医療連携で
そのほか「医療機能の強化・連携等を通じた平均在院日数の短縮に関する目標」も盛り込んでいる。現行では療養病床の削減を求めていたが、「療養病床の数を機械的に削減することではなく、病院・病床機能の分化・強化、在宅医療の推進、医療と介護の連携の強化を図ること等により、医療機関における入院期間の短縮を目指す」と方針を改めた。
基本方針案は現在、一般からの意見募集(パブリックコメント)を同省ホームページなどで行っており、締切は21日まで。