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本誌独自調査 国内後期開発品621プロジェクトを分析、GSKがファイザーを抜き品目数でトップに

公開日時 2012/08/10 04:02

 

本誌が製薬企業63社(内資42社、外資21社)の今年4月末時点の後期開発品621プロジェクトを調査、分析したところ、開発品数は前回調査(11年11月時点)でトップだったファイザーを抜き、GSKがトップとなった。プロジェクト数は48で、ファイザー(43プトジェクト)より5プロジェクト上回った。上位5社を外資が独占したが、前回8位の武田薬品が順位を上げ6位に入った。プロジェクト数は新効能、適応追加、剤型追加などを含む数値。詳細は(疾患領域別および企業別リスト)はミクスonlineに掲載中

 

◎上位5位は外資が独占

 

上位5位にランクインした企業をみると、3位はアストラゼネカ(28)、4位がノバルティス(25)、5位が中外製薬(23)と全て外資。また、2位のファイザーと3位とのプロジェクト数の差は15で、大きな開きがあった。
一方、内資だけでみると、プロジェクト数の上位5位は、首位は武田薬品(21)、2位がエーザイ(20)、3位が大塚製薬(19)、4位はアステラス製薬、協和発酵キリン、塩野義製薬、第一三共が16プロジェクトで並んだ。協和発酵キリンは前回の6位から上位に食い込み、健闘した。5位は田辺三菱製薬(15)だった。

 

◎ノバルティスが申請中の品目数でトップ

 

一方、申請中のプロジェクト数(4月末以降に承認された品目は除外)をみると、ノバルティスがトップで9、2位がファイザーで7で、3位以下を引き離した。3位はエーザイ、GSK、大塚製薬、大日本住友製薬が4プロジェクトで並んだ。

 

ノバルティスが申請中の品目は、▽グリコピロニウム(予定適応症:COPD)▽トブラマイシン(膵嚢胞線維症における緑膿菌による肺感染症)▽エベロリムスの適応追加(結節性硬化症、腎細胞がんにおける剤型追加)▽ラニビズマブの適応追加(糖尿病黄斑浮腫)▽イマチニブ(肺動脈性肺高血圧症)▽バルサルタンの適応追加(高血圧症における小児の用法・用量追加)――など。
これらのなかで注目したいのは、同社の売上4位の製品で、今後の中核製品として成長が期待されるラニビズマブ(製品名:ルセンティス)の効能追加。同剤は加齢黄斑変性治療薬として発売され、11年度の売上高は201億円。糖尿病黄斑浮腫は糖尿病合併症のひとつで、いまだに治療は発展途上とされ、アンメット・ニーズの高い疾患だ。


今後同剤と同クラスのVEGF阻害薬(マクジェン=ファイザー、アフリベルセプト=バイエル薬品)が今後新規に参入し、市場の活性化が期待されるマーケット。VEGF阻害薬として初参入となるラニビズマブは糖尿病黄斑浮腫による視力障害に対し、およそ3~4割の患者で24カ月後に読むことができる文字が25字以上増えるといった顕著な視力向上が認められたという報告もある。
 

企業別のプロジェクト数のランキング、内資・外資企業別のランキング、申請中のプロジェクト数のランキングはこちら

 

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