大鵬薬品 新規抗ヒスタミン薬ビラスチンの国内開発販売権取得 眠気極めて少なく
公開日時 2012/07/26 04:00
大鵬薬品は7月24日、スペインのファエス・ファルマ社から新規の抗ヒスタミン薬ビラスチン(一般名)の日本の開発販売権に関するライセンス契約を締結したと発表した。同契約に基づき大鵬薬品はファエス社に、契約一時金1000万ユーロを支払うほか、開発の進捗に応じたマイルストーン、販売後は売上に応じたロイヤルティとマイルストーンを支払う。
大鵬薬品は▽がん▽泌尿器▽免疫・アレルギー――を重点領域に位置付けている。抗アレルギー薬ではTh2サイトカイン阻害薬アイピーディ(一般名:スプラタストトシル酸塩)を手掛けており、今回の導入でラインナップ強化につなげる。
ビラスチンはファエス社が創製した新薬。アレルギー性鼻炎や蕁麻疹の適応を持ち、2010年10月に欧州で承認された。海外フェーズ3試験では抗ヒスタミン薬のジルテックもしくはザイザルを対照薬に同等の治療効果が確認されている。一方、ビラスチンは安全性プロファイルに特長があり、「抗ヒスタミン薬に多いとされる眠気が極めて少ない」(大鵬薬品広報部)という。
大鵬薬品の小林将之社長は「アレルギー領域は注力分野のひとつであり、ビラスチンが日本のアレルギー性鼻炎および蕁麻疹の治療に貢献するものと信じている」、ファエス社のEduardo Fernandez de Valderrama会長兼CEOは、「世界の約3分の1を占める日本のアレルギー治療薬の市場において、大鵬薬品がベストパートナーになることを確信している」とそれぞれコメントした。