PhRMA加盟企業 喘息薬74剤を開発中
公開日時 2012/03/07 04:00
米国研究製薬工業協会(PhRMA)の加盟企業が、現在、74剤に上る喘息治療薬ならびに予防薬を開発していることが分かった(申請中薬剤を含む)。PhRMAが3月5日発表した報告書で明らかになった。
米国では、現在2400万人に上る成人および小児が喘息に罹患、10年前と比較すると12%増加している(米疾病管理予防センター(CDC)調べ)。毎日、40000人の米国人が学校を欠席、あるいは職場を欠勤し、喘息による直接的および間接的コストは年560億ドルに達すると見込まれ社会問題化している。そのため、有効な喘息治療薬・予防薬の登場が期待されている。
そのような状況を背景にPhRMA加盟企業は喘息薬の開発に鎬を削っているが、近年開発中の薬剤には、以下のような新規薬剤が控えている。
*肺に蓄積する好酸球を阻害するモノクローナル抗体。
*喘息に対する気道の自然免疫能を活用する新規吸入療法。
*アレルギー性喘息におけるプロスタグランジンの炎症誘発性作用を阻害する薬剤。
PhRMAのJohn J・Castellani理事長兼CEOは、「喘息は、適正な治療が行われないと、患者のQOLを損ない、場合によっては死に至る一生の疾患」と指摘したうえで、「この報告書で示された新規治療法により、喘息患者に健康な生活やより生産的な生活が出来る望みを与える可能性が出てきたことはグッドニュース」と加盟企業の開発状況を評価した。