月間500万人が利用する病院検索サイトや医薬品検索サイトなどを運営するQLifeはこのほど、Web上で医療用医薬品の添付文書や剤形写真、処方ランキングなどが検索できる「添付文書Pro Online」を開発し、無料公開を始めた。これまでiPad、iPhone、Android用の添付文書Proを無料リリースしていたが、今回のWeb版によってパソコンでの利用も可能になり、ほぼ全てのデバイスに対応できるようになった。

添付文書Proシリーズは全て無料で、ＭＲを含む医療関係者限定で利用できる。同シリーズでは、PMDAが公開している添付文書データをPMDAと相談の上、適切に取得し、改訂情報を随時反映するほか、後発医薬品、薬価、製品及び包装写真、処方実績ランキング、インタビューフォームなども閲覧できる。また、スマートフォンやタブレット端末用の添付文書Proはオフラインで利用できるため、通信環境が途絶される災害医療時のほか、訪問診療、地下、緊急車両内など幅広いロケーションで利用できることが特徴だ。同シリーズの利用者は医師やコメディカルが約７割、残り約３割がＭＲなど企業関係者となっている。

添付文書Proを利用している医師の立石実氏は、「医薬品の写真付きなので『前の病院でもらった薬はこれですか？』など患者さんに確認できる」など臨床現場で役に立っているとしたほか、柿生記念病院薬剤部の齊藤京子氏は「医師から病院採用薬以外の医薬品の問い合わせがあった際、添付文書情報やＩＦと同時に薬価も知ることができ、また適応症からも検索できる等、使い勝手はとてもよい」とコメントしている。

また、大手製薬メーカーのＭＲもコメントを寄せ、「仕事中に活用している。これまでは添付文書や薬価、疾患別の処方設計などはそれぞれ別のサイトや書籍で確認していたが、それらをほぼ完全に網羅しており、手放せない。ＭＲとしても必携ツールになるだろう」としている。