GSK A型ボツリヌス毒素製剤ボトックス 腋窩多汗症の効能追加を申請
公開日時 2011/12/20 04:02
グラクソ・スミスクラインは12月19日、A型ボツリヌス毒素製剤「ボトックス注用50単位」「同100単位」(一般名:A型ボツリヌス毒素)について、腋窩多汗症(えきかたかんしょう)の効能追加を15日付で承認申請したと発表した。この適応は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の必要性が高いと判断され、厚生労働省から開発要請がなされたもの。
腋窩多汗症は左右対称性に腋窩の多汗がみられ、下着やシャツにしみができるほどになる。社会的な活動範囲が広く、生産性のある年代の罹患率が非常に高く、仕事や身体的活動、レジャーなどの日常生活や社会生活に制限があるばかりでなく、心理的・精神的な苦痛をきたす難治性疾患とされる。
GSKのフィリップ・フォシェ社長は今回の申請にあたって、「ドラッグ・ラグの解消や医療上のニーズに速やかに対応するのは我々の使命」とコメントした上で、「腋窩多汗症は難治性疾患として認識されていない現状があり、未治療もしくは対症的な処置がなされている」と問題意識を示した。
ボトックスは日本で、96年に眼瞼けいれんを効能効果に承認されて以来、片側顔面けいれん、痙性斜頸、2歳以上の小児脳性まひ患者の下肢痙縮に伴う尖足、上肢痙縮、下肢痙縮の適応症を取得している。