大正富山の抗生剤ゾシン自主回収 キャップ外れ 健康被害報告なし
公開日時 2011/12/13 04:00
大鵬薬品が製造販売、大正富山医薬品が販売する抗生剤ゾシン静注用4.5(一般名:注射用タゾバクタムナトリウム・ピペラシリンナトリウム、製造は富山化学)の一部ロットが自主回収となった。プラスチックキャップを外す際に、アルミキャップも一緒に外れたとの連絡を複数の医療機関より受けたため。キャップは、プラスチックとアルミの2つからなるが、それらが外れても、バイアルはゴム栓で密閉状態が保たれる仕組みのため、製剤に異物が混入するなどして人体に有害な作用を及ぼす可能性は「極めて低い」といい、健康被害の報告もないという。
キャップの外れは、製造工程の不具合によるものであることが判明し、この不良品が発生したロットの全てについて8日から回収を進めている。製造は富山化学。回収されるロットは「1G891」で、11年11月に4121箱(1箱10バイアル)出荷された。11年10月にバイアルを小型化しているが、大正富山は、これと今回の不良は関係ないとみている。
今回の不良によるリスクの程度は「製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況」のクラス2。