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リピトールGEの夜明け 

公開日時 2011/12/02 04:00

米食品医薬品局(FDA)が11月30日、第一三共子会社ランバクシーラボラトリーズによるファイザーの高脂血症薬リピトール(アトルバスタチン)の後発医薬品を承認したと発表した。この14時間後には、ファイザーと提携しているワトソンファーマシューティカルズは、同剤のオーソライズドジェネリック(ファイザーが原薬供給)の出荷を開始したと発表した。

ワトソンのPaul Bisaro CEOは同日、3万軒以上の薬局に100万錠以上を出荷したと発表した。これら薬局は当初、ランバクシーからのアトルバスタチンGEが供給されることを予定していたが、ランバクシーによるPaonta Sahib工場でのGMP違反問題の関係で同GEの承認が遅れ、ランバクシーの製品出荷が遅れたことによる影響を受ける可能性があった。

ワトソンの幹部は、ランバクシーの顧客は11月30日にGE第一申請者の製品が供給されなかった場合に備え、バックアッププランを策定したとしている。ランバクシーは、同剤のGEを米子会社Ohm Laboratoriesで製造する。FDAは、アトルバスタチンGE承認の発表では、ランバクシーのGMP問題等については言及していない。

ランバクシーの供給が遅れると、薬局はワトソンに数週間分の在庫を求めるなどするため、ランバクシーが不利になるとの指摘もある。

ファイザーとのオーソライズドジェネリック契約では、ワトソンは売り上げた製品の商品原価の70%をファイザーに支払う義務を、またArrow Internationalに税引き後粗利益の一部を支払う義務がある。ワトソンは2009年にArrowを買収したが、それに伴い、Arrowの所有していたリピトールのオーソライズドジェネリックの権利を取得した。

ワトソンは、ファイザーとのパートナーシップのもとで、オーソライズドジェネリックの営業を展開するが、リピトールブランドの市場を維持するためにファイザーが行ってきた積極的価格戦略に取り組まなければならない。

その戦略は、薬剤給付管理会社(PBM)からリピトールのフォーミュラリーでの優先的地位を獲得、メールオーダーでのGE並みの価格の引き下げ、自己負担分の値引きなどを含む。

ワトソンの幹部は、ファイザーはメールオーダーの流通チャネルも含んでアトルバスタチンのシェアを40%保持できると見込んでいる。

(The Pink Sheet Daily 11月30日より)  FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから

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