薬食審・第一部会 新薬など8剤を審議
公開日時 2011/12/05 04:02
厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は12月2日、新薬など8剤の承認の可否について審議し、いずれも了承した。この中では武田薬品の新規ARB、バイエル薬品のファクターXa阻害剤があり、1カ月程度で承認される見通し。両剤とも11年3月の承認申請であり、申請から1年以内の承認となる。
【審議品目】
▽レグナイト錠300mg(成分名:ガバペンチンエナカルビル、会社名:アステラス製薬):「中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
▽オキファスト注10mg、同50mg」(オキシコドン塩酸塩水和物、塩野義製薬):「中等度から疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間6年。
▽エビリファイ錠3mg、同錠6mg、同錠12mg、同散1%、同内服液0.1%、同OD錠3mg、同OD錠6mg、同OD錠12mg、同OD錠24mg(アリピプラゾール、大塚製薬):「双極性障害における躁症状の改善」の効能・効果を追加する新効能・新用量・新剤形(OD錠)追加に係る医薬品。再審査期間は残余期間(平成28年1月22日まで)。
▽サーティカン錠0.25mg、0.5mg、0.75mg」(エベロリムス、ノバルティスファーマ):「腎移植における拒絶反応の抑制」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(平成29年1月25日まで)。
▽アイファガン点眼液0.1%(ブリモニジン酒石酸塩。千寿製薬):「他の緑内障治療薬が効果不十分、使用できない場合の緑内障、高眼圧症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。
▽アジルバ錠20mg、同40mg(アジルサルタン、武田薬品):「高血圧症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。ARBだが、治験では現在販売中のARBブロプレス(カンデサルタンシ)と直接比較し、統計学的に有意な降圧効果を示しており、同社では、効果が「強い」との意味合いを込めて、アジルサルタンを「スーパーARB」と呼んでいる。
▽ペグイントロン皮下注用50μg/0.5mL用、同100μg/0.5mL用、同150μg/0.5mL用(ペグインターフェロン アルファ-2b遺伝子組換え、MSD)、「レベトールカプセル200mg」(リバビリン、MSD):「併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品、再審査期間4年。優先審査。
▽イグザレルト錠10mg、同15mg(リバロキサバン、バイエル薬品):「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬。再審査期間8年。経口の直接作用型ファクターXa阻害剤。
【報告品目】
▽プラビックス錠25mg、同75mg(クロピドグレル硫酸塩、サノフィ・アベンティス):「経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患(安定狭心症、陳旧性心筋梗塞)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間は残余期間(平成26年1月26日まで)。
▽カイトリル細粒0.4%、同錠1mg、同2mg、同注1mg、同注3mg、同点滴静注バッグ3mg/50mL、同3mg/100mL(グラニセトロン塩酸塩):「放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)」の効能・効果を追加する新効能医薬品。再審査期間なし。
同剤は省内検討会議で、学会から求められた適応が医療上の必要性が高いと判断され、同省がメーカーに開発要請し、公知申請されていたもの。特例により今回追加された適応は既に保険適用されている。