EMA インフルエンザ・ワクチンPandemrixとナルコレプシーの関連、さらに分析が必要
公開日時 2011/03/01 04:00
欧州医薬品庁(EMA)のヒト医薬品委員会(CHMP)は、2月14-17日に開催された会議で、グラクソスミスクライン・バイオロジカルのH1N1インフルエンザ・ワクチンPandemrixの接種によるナルコレプシー(発作性睡眠)発症についてのフィンランドからの症例報告を検討した結果、データが不十分で因果関係を特定することは出来ず、解明にはさらに分析や調査結果が待たれると結論付けた。
この問題は、2009年1月1日から2010年12月31日までの間にフィンランドでPandemrixを接種した者のうち、4歳から19歳の小児・少年ではナルコレプシーを発症したものが、非接種者より9倍多く発症したことが報告され、Pandemrixとの関連が疑われた。スェーデンでも同ワクチン接種者でナルコレプシー発症が異常に増加したことが報告され、調査している。
しかし、ノルディック諸国以外の国やカナダでは同ワクチンを接種している者でもナルコレプシー発症が増加するという報告はない。そのため、EMAでは、同問題の検討を行っていた。