塩野義製薬は１月31日、同社が販売する医療用医薬品、一般用医薬品、診断薬といった全製品・商品の物流業務を三菱倉庫に委託することで合意したと発表した。2013年から段階的に物流業務の委託を始め、全製商品の委託が完了次第、現在の塩野義の物流センターを閉鎖する。塩野義の物流センターの社員は同社内で再配置し、リストラ計画はないとしている。

塩野義によると、今回の物流業務の委託はコスト削減が主目的ではなく、自社物流センターの老朽化の中で今後の物流業務を検討した結果という。現在の医薬品も扱う物流専門業者では、これまでの塩野義と同様に安全でスピーディーな物流が可能なうえ、例えば取扱製品数が増えた場合に専門業者では倉庫の拡張が比較的簡単なことなどフレキシビリティも増すため、今回、物流業務を外部委託することにしたと説明している。

三菱倉庫は約30年にわたって医薬品専用倉庫を運営し、「誤出荷ゼロ」（三菱倉庫広報室）など高品質な医薬品物流を提供しているという。三菱倉庫によると、アステラス製薬やアストラゼネカなど約25社の製薬企業から物流業務を受託している。