チオペンタール販売中止で波紋広がる米国の死刑執行制度(下)
公開日時 2011/02/01 04:00
今回のホスピラの決定で各州の死刑執行スケジュールにも変更が生じている。既にカリフォルニア州では昨年9月末から死刑執行が延期されており、317人の死刑確定囚がいるテキサス州では3月までに有効な在庫は底をつくという。(ジャーナリスト・村上和巳)もちろんチオペンタールナトリウム以外でも死刑執行は可能だが、そのためには州議会での州法改正などの手続きが必要になり、場合によっては決定までのプロセスが極めて煩雑になる。複数の州では国外の製薬企業からの調達を決定したものの、死刑反対の団体や当該国での政府介入などを懸念して供給元を非公開にしている。また、オクラホマ州ではチオペンタールナトリウムの代わりにペントバルビタールを使用することを裁判所が認め、それによる死刑が昨年12月16日に執行された。◎ジェネリック...