病院間競争の熾烈化生み出す医療ツーリズム
公開日時 2010/10/28 00:00
さらなる医師不足の懸念医師不足を招き、特に郡部の地域医療崩壊の元凶とされてきた新医師臨床研修制度。これによって、特に研修医が集中したのは、都市部の一部の高度先進型公的病院、大手総合型民間病院だとされる。現実には、研修医の流れを正確に反映したデータはあまり出ていないのだが、地方の大学医学部関係者の話を総合すれば、そうした傾向が顕著にみえることは、大雑把には確実な傾向といえるだろう。しかし、こうしたいわば研修医をかき集めることに成功した、新医師臨床研修制度以降の「勝ち組」医療機関も、特に公的病院では今後、研修医から先の中堅医師が離れていくのではないかとの憶測が沸き始めている。「大学の医局制度が、地域の中核病院の医師供給機能を果たしてきたことが崩れ、地域医療崩壊の要因になったことは間違いないが、現...