厚生労働省は９月17日、新薬12成分15品目を薬価収載した。同日に３製品が発売され、今週中（20日～24日）に３製品が発売される予定。

17日に発売されたのは、
▽イーケプラ錠250mg、同錠500mg（一般名：レベチラセタム、ユーシービージャパンと大塚製薬がコ・プロ）効能・効果：「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められていないてんかん患者の部分発作（二次性全般化発作含む）に対する抗てんかん薬との併用療法」。薬価：250㎎錠141.40円、250㎎錠230.80円（１日薬価903.80円）
▽ヴォリブリス錠2.5mg（アンブリセンタン、グラクソ・スミスクライン）：「肺動脈性肺高血圧症」。2.5mg錠4910円（１日薬価１万2471.40円）
▽トラマールカプセル25mg、同50mg（トラマドール塩酸塩、日本新薬）：「軽度から中等度の疼痛に伴う各種がんにおける鎮痛」：25㎎37.70円、50㎎65.90円

今週中（20日～24日）の発売予定製品は、
21日：▽オレンシア点滴静注用250mg（アバタセプト遺伝子組換え、ブリストル・マイヤーズ）：「関節リウマチ（既存治療で効果不十分な場合に限る）」：250㎎１瓶５万3467円（１日薬価3819円）。
22日:▽トーリセル点滴静注液25mg（テムシロリムス、ファイザー（旧ワイス））：「根治切除不能又は転移性の腎細胞がん」：薬価25㎎１瓶13万2915円。腎細胞がん治療薬を適応とするmTOR阻害剤としては、ノバルティスファーマのアフィニトール錠に続く２番目。
24日：▽アブラキサン点滴静注用100mg（パクリタキセル＝アルブミン懸濁型＝、大鵬薬品）：「乳がん」：100mg１瓶５万6982円。既収載のパクリタキセル製剤に含まれるポリオキシエチレンヒマシ油などを含有しない初めての製剤として、問題となっていた過敏症の回避などが可能とされている。

これら以外に収載された新薬は次のとおり。
▽ミカムロ配合錠AP（テルミサルタン40mgとアムロジピンベシル酸塩５mg、日本ベーリンガーインゲルハイムとアステラス製薬がコ・プロ）：「高血圧症」：143.80円（１日薬価143.80円）。国内４番目のARBとCa阻害剤の配合剤。10月７日発売と発表。

▽フォルテオ皮下注カート600μg（テリパラチド遺伝子組換え、日本イーライリリー）：「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」：600μｇ１キット５万1871円。10月上旬発売予定。薬価収載後１年間の投薬制限は30日。

▽ビビアント錠20mg（バセドキシフェン酢酸塩）：「閉経後骨粗鬆症」：20㎎１錠132.20円（１日薬価は132.20円）。10月中旬発売予定。

▽パシル点滴静注液1000mg（パズフロキサシンメシル酸塩、大正富山医薬品が販売）、パズクロス注1000mg（同成分、田辺三菱製薬）：「肺炎球菌、敗血症による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症（肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る）」：1000㎎で2750円。10月発売予定。

▽サイビスクディスポ関節注２mL（ヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマー及びヒアルロン酸ナトリウム架橋処理ポリマービニルスルホン架橋体、ジェンザイム・ジャパン、販売は帝人ファーマ）：「保存的非薬物治療及び経口薬物治療が十分に奏効しない疼痛を有する変形膝関節症の患者の疼痛緩和」：２mL１筒9648円。年内発売予定。

▽ヤーズ配合錠（ドロスピレノン／エチニルエストラジオール、バイエル薬品）：「月経困難症」：薬価は１シート6900.60円（１日薬価246.50円）。11月発売予定。薬価収載後１年間の投薬制限は30日。

更新（21日午前10時25分）
ヤーズの発売予定時期を「年内発売予定」から「11月発売予定」に更新しました。