【米国】医薬品市場は低成長、通販拡大で卸利益率は低下
公開日時 2010/08/30 00:00
サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児・中村努2010年問題と経済減速で医薬品市場は拡大鈍化、公的負担が増大昨年に続き、米国編②シリーズを展開する。先進国で唯一国民皆保険のなかった米国で、オバマ政権が今年3月に医療保険改革法を成立させた。今後10年間で9,400億ドル(82兆円)のコストがかけられ、無保険者4,600万人のうち3,200万人が新たに被保険者としてカバーされるという。これにより、保険加入率は83%から95%にまで高まる。コストの半分を製薬産業が負担するといい、製薬企業の収益を下げる要因となる。しかし、同法案は弱者救済の意味合いが強く、医薬品や病院へのニーズは増えるため、製薬企業や保険会社にとっては新規顧客を開拓するチャンスとなる。ただ、反対派もいまだ根強く、11月の中間選...