米ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)が、新規アルツハイマー型認知症治療薬の臨床試験で、発症リスクは高いもののまだ同疾患を発症していない患者を登録し、フェーズ2試験を実施していることが話題になっている。
米BMSが試験を実施している薬剤は、γセクレターゼ阻害剤「BMS-708163」。軽度~中等度のアルツハイマー型認知症治療薬として開発を進めている。
フェーズ2試験では、同疾患の発症リスクが高い患者(pre-dementia)を対象に試験を実施。結果は今年末に発表される予定という。発表前に、軽度~中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象としたフェーズ3試験もスタートさせる計画だ。
多数の専門医は、脳の機能は不可逆的であることから、アルツハイマー型認知症の症状が発現するまえに治療することがベストとの共通認識を持っているという。
米BMSは、アルツハイマー型認知症として、同剤に加え、微小管安定剤「BMS-241027」のフェーズ1試験を今年後半に開始する計画。BMS-241027は、アルツハイマー型認知症の発症に関与するというタウタンパク質の産生を抑制する。
(The Pink Sheet 3月15日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから