UCBの関節リウマチ治療薬・Cimzia 市場戦略に追い風
公開日時 2010/02/18 04:00
UCBの関節リウマチ治療薬Cimzia(certolizmab)が、英国で製薬企業が薬剤費を政府に返還または薬剤の無料提供を行うこととなった。これは、NHS(国民保健サービス)の財政負担を軽減させるための仕組み。
今年1月にNICE(国立臨床評価研究所)からこの推奨を受け、UCBは、投与開始後12週間は無料で同剤を提供した。その結果、患者1人当たり3500ポンドの医療費節減が見込めるが、無料提供後は、1人当たり年間1万ポンドの薬剤費がかかる。
しかし、UCBでは、他の抗TNF-α阻害剤に比べ、効果発現の速さなど同剤の特徴に自身を持っており、この仕組みは同社の世界的な市場戦略の観点からプラスになると見ている。
また、UCBは米国市場について、競合品のエンブレルやレミケードのリベートが非常に高額なので、結果的に、Cimziaを英国で一定期間無料にしてもコスト的に変わらないとしている。
(The Pink Sheet 2月1日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから