糖尿病を抱えるビジネスマン 4割が勤務中の低血糖症に不安
公開日時 2009/12/08 04:00
糖尿病を抱えながら仕事をする40~60代の男女400人(半数ずつ)を対象にした実態調査で、半数以上の53.5%がトイレが近いや集中力の衰えなど仕事を行う上での悩みを抱えていることがわかった。糖尿病の薬物治療で課題となっている低血糖症は22.5%が経験していたほか、経験したことがない人でも低血糖症に対し43.9%が不安を感じていることが明らかになり、運転中やバスや電車の乗車中の発症を強く恐れていた。
調査は、厚生労働省の国民健康づくり運動を支援する健康日本21推進フォーラム(理事長:高久史麿氏)が実施したもの。糖尿病と診断されることが多い年代に焦点を当てて実態把握することで、治療上の課題を探るために行われた。
悩みを抱えている一方で、医師の指導を守る難しさが浮き彫りとなった。服薬指導は守れているとしているものの、逆に守れてないのは運動、食事といった生活習慣で、守れない理由には、意志の弱さが半数近くを占めたが、「仕事の都合」は28.8%と3割近くに上る。部長クラス以上の63.0%は「宴席等に出席しなければならない」を理由に挙げた。
そこで治療の継続に必要だと思うことでは、93.0%が「自身の意欲」、次いで「医学の進歩」「家族の理解・協力」「新薬の開発」。新薬に対する期待は高く、77.1%が服用したいと回答。31.3%が「国内外問わず、どんな新薬でも試してみたい」と意欲的だった。
なお、「糖尿病が改善できたら心置きなく食べてみたいもの」のトップは男性は焼肉、女性はケーキなど洋菓子だった。